ビックデータ活用法 〜ビジネス的な効果の高いビッグデータ活用を!〜
ビジネス的な効果の高いビッグデータ活用を志向するならば、「儲け話のメカニズム」や「キードライバー」をあらかじめ、まとめておくことが肝要!
そこで今回は、『会社を強くするビッグデータ活用入門』を読みました。
目次
そもそもビックデーターとは何か・・・
【ビッグデータと呼ばれるものの特徴】
(1)容量:数テラバイト~数ペタバイトと巨大である
(2)種類:通常の構造化データ以外のテキスト、音声、ビデオなどを含む
(3)頻度・スピード:リアルタイムで生成されるデータに対応している
(4)正確さ:データの矛盾や不確実性を排除した信頼できるデータ
それらデータ分析のためのツール選定時のポイントは主に3点。
(1)事業企画部署で投資できる安価なツール(減価償却費にならないSaaSなど)
(2)事業企画部署でも活用できる簡易なツール
(3)試行錯誤ができるサクサク動くツール
1.事業企画部署で投資できる安価なツール(減価償却費にならないSaaSなど)
比較的安価ですぐに始められるツールであれば、無料のオープンソースのものから、月額数万円から数十万円で納まるSaaS/ASPのものが有効!
2.事業企画部署でも活用できる簡易なツール
リレーショナルデータベースやSQL、プログラミング言語の知識がほとんど求められないツールであれば、事業企画部署でも活用できます。
3.試行錯誤ができるサクサク動くツール
分析は仮説検証を繰り返すことから、試行錯誤で手戻り作業が何度も発生します。同じ分析に20分かかるのと、1分で終わるのとでは、試行錯誤の繰り返し回数が大きく異なり、サクサクと分析することが可能なツールが必要です。
具体的なツールとして比較的簡易なものから紹介すると、データの整形、属性情報の紐づけ、簡易的な概要分析、クロス集計が可能なものでは「Aktblitz IIS」「SOFIT Super REALISM」。また簡易的に大量データのクロス集計やグラフ化が可能で、「エクセルユーザーならだれでも使えるツール」と謳っている、「Tableau」も有効なツール。
本格的なツールとしては、アマゾンが提供している「RedShift」があり、簡単なSQLを書く必要があるものの、SaaS型であることから、初期投資が不要で使用分のみの支払で利用できる。
企業を取り巻くデータ
①定型データ、非定型データ
定型データは「構造化データ」とも呼ばれ、商品名、商品番号、単価、数量等のデータベースに登録されているレコードデータである。一方で、非定型データは「非構造化データ」とも呼ばれ、文書ファイル、eメール、PDFファイル、画像、動画、音声などが該当する。
②社内のデータ、社外のデータ
社内のデータは業務に伴い発生する、クレーム情報や営業日報等の日常で蓄積されるもの。社外のデータはマーケットリサーチデータや経済データ、政府・自治体のデータが伝統的なもので、更にTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアも含まれる。
③マスタデータ、トランザクションデータ
マスタデータは製品や顧客や会計など多くのデータベースで共通の、基本的な情報となる固定的なデータであり、「商品マスタ」「顧客マスタ」「社員マスタ」などが含まれる。一方で、トランザクションデータは伝票だと捉えればよく、「取引明細」などが該当する。
データの分析法
【データ分析のStep】
Step1 データ収集
Step2 データ格納・確認・前処理
Step3 分析方針検討
Step4 データ加工(2次属性データ作成)
Step5 データ分析(Step3から5は繰り返し)
Step6 レポート
誰が・・・顧客軸でまとめる
何を・・・商品/サービス軸でまとめる
どこから・・・営業マン軸でまとめる、流通店/卸軸でまとめる、チャネルでまとめる
いつ・・・時間/曜日軸でまとめる
なぜ・・・キャンペーン軸でまとめる
RFM分析
R(Recency:最新購買日)どのくらい最近購入しているか
F(Frequency:累計購買回数)どのくらいの頻度で買っているか
M(Monetary:累計購買金額)いくら使っているか
・自社にとっての優良顧客とはRFMで見た際にどのような顧客なのか?
・その優良顧客により自社の収益はどの程度もたらされているのか?
・その優良顧客はどのような特徴があるのか?
・その優良顧客を増やしていくにはどのような取り組みが考えられるのか?
【リコメンデーションのアプローチ】
①売れ筋をリコメンド
②人間が考える合理的なリコメンド
③物を見てリコメンド(バスケット分析)
④物と人を見てリコメンド
『会社を強くするビッグデータ活用入門』では、より詳しく丁寧にデータ分析について解説しています。
気になった方はぜひチェックしてください。